Project/Area Number |
13029069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神戸 宣明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60144432)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ヘテロ原子化合物 / 環化反応 / ヘテロ環 / 有機テルル化合物 / アート錯体 / 有機金属 |
Research Abstract |
我々は既に、2価のテルリドがアセチレン類にラジカル付加を起こすことを明らかにしている。本研究では、この反応を応用して、有機テルル化合物を用いる新しい環状化合物の合成手法の開発を行った。その成果は下記の通りである。1.光照射下でのカルバモテルロアートのアセチレン類への付加による不飽和アミド類の合成法を開発した。2.カルバモテルロアートと単純なオレフィン類との反応を行っても対応する付加生成物は得られないが、エンイン類を用いて反応を検討したところ、環化・付加反応が効率よく進行することを明らかにした。この反応では、アミド基が二重結合炭素に、テルロ基が三重結合炭素に位置選択的に付加した生成物が得られ、その応用反応としてエキソメチレン基を有する幾つかのテトラヒドロフランやピロリジン誘導体の合成法を開発した。3.分子内に3重結合を有するカルバモテルロアートを用いて、可視光照射下で反応を行ったところ、環化反応が効率よく進行し対応するβ-ラクタムが生成することを見出した。この反応は、カルバモテルロアートの分子内ラジカル付加により進行すると考えられるが、付加段階の位置選択性は高く、対応する5員環化合物はほとんど生成しない。ラジカル環化過程に関する理論計算を行ったところ、4-エキソ環化の方が5-エンド環化よりも活性化エネルギーが小さく、実験事実と矛盾しない結果が得られた。4.有機金属を用いる反応についても検討し、チタンのアート錯体を1電子供与剤として利用するアルキルハライドから炭素ラジカルの効率的な生成法を開発した。この反応を利用して、分子内ラジカル付加を経るω-ハロアルケン類の環化ケイ素化法を開発した。さらに、メタラサイクル類を活性種とする触媒反応系を開発し、シラシクロペンテン類の合成反応に応用した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)