亜鉛および銅を含んだメタラ大環状化合物を用いる選択的有機合成反応
Project/Area Number |
13029095
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊與田 正彦 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (50115995)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 有機銅(I)化合物 / 有機亜鉛(II)化合物 / アート錯体 / 選択的合成反応 / 酸化還元系化合物 / 機能性分子 / ヘテロ原子化合物 / 大環状化合物 |
Research Abstract |
近年有機亜鉛および有機銅(I)化合物の科学は大きな進歩をとげ、広く有機合成に用いられている。しかし、環状有機亜鉛(II)および環状有機銅(I)化合物の構造と反応性に関してはこれまであまり研究されてこなかった。本研究ではこのような環状有機亜鉛(II)および環状有機銅(I)化合物に着目して、これらを用いる選択的合成反応の開発をおこなった。環状有機亜鉛(II)化合物は比較的安定に存在できるので、各種の反応をスムーズに進めるために用い、また環状有機銅(I)化合物は"lower order"アート錯体と"higher order"アート錯体を選択的に作ることができるので反応の選択性を引き出すことが可能となる。 環状有機銅(I)化合物に関しては、"lower order cyanocuprate"の反応からは通常の反応生成物が得られ、"higher order cyanocuprate"の反応からは二量体である大環状生成物が得られることを見出した。またこの反応を利用してイオウ化合物を含む大環状酸化還元系の合成に適用して、従来から知られている方法を用いて合成することが非常に困難であった大環状酸化還元系化合物の合成を行った。 環状有機亜鉛(II)化合物に関しては、"lower order zincate"および"higher order zincate"の合成と反応について知られている知見を元に、この2つの有機亜鉛(II)化合物を使い分けることによって選択的有機合成が可能であることがわかった。 さらに、環状有機亜鉛(II)化合物および環状有機銅(I)化合物の合成反応を用いて機能性ヘテロ原子化合物の合成について検討を行い、これまでに知られていない興味ある機能性分子の構築に成功した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
-
-
[Publications] M.Iyoda, K.Nakao, T.Kondo, Y.Kuwatani, M.Yoshida, H.Matsuyama, K.Fukami, S.Nagase: "[6.6](1,8)Naphthalenophane Containing 2,2'-Bithienyl-5,5'-ylene Bridges"Tetrahedron Lett.. 42. 6869-6872 (2001)
-
-
-
-