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¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
我々はこれまでニッケル触媒存在下において,α,β-共役エノンとアルキンならびに有機スズや有機亜鉛をはじめとする有機金属試薬との反応を検討し,これらの基質分子が一段階で連続的に連結することにより,高い位置および立体選択性を伴ったドミノカップリング体が得られることを見出している.そして反応機構の考察からこの反応の鍵中間体としてニッケル錯体とα,β-共役エノンとアルキンとからなるニッケラシクロペンテン種を提案した. 本研究では,新規な反応性多元素環状化合物を中間体とする効率的有機合成反応の開発を目的として,上記ニッケラシクロペンテン中間体を経由する新触媒反応の開発に関する研究を進めた.その結果,アセトニトリル中ニッケル触媒と亜鉛粉末および塩化亜鉛が共存する系において,エノンとエンイン化合物から六員環化合物が生成することを見出した.得られた環状化合物の立体化学の知見から,この反応がニッケル触媒とエノンおよびエンインのアルキニル部位との反応から生成するニッケラシクロペンテン種を形成した後,三つの炭素-炭素結合形成と一つの炭素-炭素結合切断を含むドミノプロセスを経由して進行したものと推測した.
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