面選択的ルテニウム錯体化:ヘテロ元素を含む大環状キラル軸不斉化合物の化学
Project/Area Number |
13029104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
植村 元一 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (90047241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神川 憲 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (40316021)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 面不斉 / 軸不斉 / ルテニウム |
Research Abstract |
多元素を含む大環状化合物には顕著な生物活性を有し、構造的にも興味のある化合物が多い。中でもバンコマイシンは現在、院内感染の最後の切り札として使用されている。また、ミシェルアミンBはテトラヒドロイソキノリン環とナフチル環との間で軸不斉が存在する。これらヘテロ元素をもつ環状アトロプ異性体を光学活性体として効率よく合成する反応の開発は重要な研究課題である。そこで、ヘテロ元素を活用して、芳香環面の表と裏を区別して立体選択的に遷移金属を配位させて面不斉錯体を合成し、その面不斉を利用して軸不斉化合物を選択的に構築することを検討した。具体的には芳香環のベンジル位に水酸基を有する不斉点を導入し、ルテニウム錯体化を行った。その結果、ジアステレオ選択的に錯体化が進行し面不斉について光学活性な(アレーン)ルテニウム錯体を得ることに成功した。また、このまた、このジアステレオ選択的な錯体化を軸不斉ビアリール化合物の合成に展開し、面不斉について光学活性な6員環ビアリールラクトンを立体選択的に開環し、光学活性なオルト4置換ビアリールの合成を行うことに成功した。現在、これらの軸不斉ビアリール化合物の側鎖を延長して、環化を行い大環状化合物の合成を行うことを現在検討している。また、面不斉遷移金属錯体を利用した立体選択的な芳香族求核置換反応により大環状ビアリールエーテルの合成を合わせて検討を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Publications] Kamikawa, K., Furusyo, M., Uno, T., Sato, Y., Konoo, A., Bringmann, G., Uemura, M: "Diastereoselective Ruthenium-Cp Complexation of Enantiopure Arene Compounds Possessing Stereogenic Benzvlic Alcohol Functionalities"Org.Lett. 3. 3667-3670 (2001)
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