Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Research Abstract |
新しい不斉触媒の構造の最適化と高度な不斉誘起能を有する光学活性アミンの反応試剤としての有用性は言を待たない.特に不斉塩基触媒,求核触媒,金属錯体触媒上の配位子など,不斉触媒としての利用を目的とし,新規な光学活性アミンの開発を検討した.不斉アミン試剤の基本骨格として最も重要なシンコナアルカロイド類に範を取り,橋頭位にキラル中心窒素を有する光学活性ビシクロ3級アミンの探索を,コンビナトリアル手法によって実施した結果,pyrrolo[1,2-c]imidazolone骨格を新規な基本不斉ユニットとして見いだした.また,同骨格を基本とする光学活性アミノホスフィンを配位子とするPd錯体触媒を開発した.この新規不斉Pd錯体触媒は両親媒性高分子ゲルへの固定化により水中機能性固定化不斉触媒へと展開され,アリル位置換反応において高い有効性を示した. 具体的には1級アミン,光学活性環状アミノ酸,アルデヒドの3種のモジュールを2度の脱水縮合によって容易に目的ビシクロアミンへと導いた.3種のモジュールは多くの出発原料を容易に入手可能であり,我々は約100種のメンバーから構成されるライブラリーをコンビナトリアルに構築した.得られた光学活性アミン・ライブラリーの不斉試剤としての機能は,ジエチル亜鉛によるアルデヒドのアルキル化,およびメソ型環状酸無水物の不斉場選択的ヘミエステル化において評価した.その結果pyrrolo[1,2-c]imidazolone骨格が高い不斉誘起能を示す新規基本不斉アミン・ユニットとして見いだされた.
|