水素結合を利用した超分子複合構造の構築と電子機能の動的制御
Project/Area Number |
13031001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 貴義 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (60270790)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 超分子イオン / 金属ジチオレン錯体 / 分子ローター / 分子磁性体 / クラウンエーテル / スピンラダー |
Research Abstract |
1.クラウンエーテルと有機アンモニウムカチオンを用いて[Ni(dmit)_2]結晶内に超分子構造を構築した。 種々のクラウンエーテルおよび有機アンモニウムを組み合わせ、[Ni(dmit)_2]のカウンターカチオンとして結晶内に導入することで超分子構造を形成した。特に、アリールアンモニウムやシクロヘキサン環をもつアンモニウムカチオンを中心に検討を加え、20種類程度の新規結晶を得た。この中で、アニリニウムを用いた場合に、結晶内でベンゼン環が回転していることを見出し、NMRを用いて、その機序を明らかにした。また、この分子回転と結晶の示す誘電率との関係について検討を加えた。さらに、セシウムイオンをサンドイッチした18-crown-6からなる超分子カチオン構造を導入した[Ni(dmit)_2]結晶において、結晶内で18-crown-6自体が回転し、さらに、その回転が[Ni(dmit)_2]の磁性に大きく影響する系を見出した。また、この回転の停止には、水素結合の形成が関連していることも明らかとなった。 2.超分子構造を利用して[Ni(dmit)_2]の配列制御を行い新規な電子機能を開拓した。 超分子カチオン構造を利用して、[Ni(dmit)_2]の結晶内の配列を制御した。実際に、[Ni(dmit)_2]^-(S=1/2スピンを持つ)のスピンラダー構造を実現することができた。さらに、スピンラダー構造へのキャリアドープを行い、室温での電気伝導度が数桁向上することを見出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)
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[Publications] K.Shitagami: "Potassium (2,3,11,12-dibenzo-1,4,7,10,13,16-hexaoxocyclo-octadeca-2,11-diene) Bis(4,5-dimercapto-1,3-dithiole-2-thionato)nickel(III) (propanone)"Acta Crystallographica Section C. 57. 1271-1273 (2001)
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