F_0F_1-ATP合成酵素サブユニットcの固体NMR法による構造決定
Project/Area Number |
13033012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 敏道 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (20242381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 宏昌 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (70332749)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 固体NMR / 安定同位体標識 / タンパク質高次構造 / 膜タンパク質 / F_0F_1-ATP合成酵素 |
Research Abstract |
固体NMR測定のために安定同位体を用いたF_0F_1-ATP合成酵素サブユニットcの調製し脂質膜に再構成する法を確立し,固体2次元NMR実験を行った。 ^<13>C,^<15>N完全標識には,大腸菌の大量発現系を用いた.精製は,有機溶媒を用いる方法で効率よく精製できることがわかった.再構成のためには、界面活性剤を加えて可溶化した後に、透析して膜に埋め込む方法が有効であることがわかった。完全標識したサブユニットcの^<13>C-^<13>C等方化学シフト相関スペクトルおよび^<15>N-^<13>C相関スペクトルを測定した。得られたスペクトルから、等方化学シフトを解析することにより、二次構造としてはαヘリックスが主であること、これ以外に、10分の1弱程度の残基が分子鎖が伸びた状態であることがわかった。これは、溶液NMRから提出されている構造とほぼ一致するものである。このように多次元NMRスペクトルに基ずく等方化学シフトの解析が構造解析に有効であることがわかった。現在さらに定量的な解析を行うために、原子座標から固体多次元NMRスペクトルをシュミレーションする方法を開発している。 ^<13>C選択的標識サブユニットcについては、分子間の距離を測定するために、標識サブユニットcを天然存在比のサブユニットcで希釈した試料を作り、固体NMRの回転共鳴実験を行った。これにより4次構造に関する情報を得ることが期待できた。 まだ固体NMRスペクトルから2次構造の解析を行っている段階で、サブユニットcの構造決定に至っていないが、測定条件と測定法、解析法の確立により,これからの固体NMRによる3次および4次構造決定のための基礎ができた.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)