Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
Lonプロテアーゼはタンパク質の分解と共役してATPを加水分解するATP依存性プロテアーゼの一種で,大腸菌などの原核生物からヒトなどの高等哺乳動物に至るまで広くその存在が知られている.原核生物においては細胞質に,真核生物においてはミトコンドリアに存在し,変性タンパク質の除去や細胞分裂,細胞壁合成の制御(原核生物),ミトコンドリアの機能維持(真核生物)などに関わっていることが示唆されている.本研究では,Lonプロテアーゼ自体のATP依存的ペプチド結合切断のメカニズムを立体構造レベルで解明することを主な目的とし,これまでに大腸菌および高度好熱菌Lonプロテアーゼ遺伝子の大量発現・精製系の作成を行ってきた. 今回は大腸菌Lonについて,ATPおよび還元剤による会合状態の変化と活性の変化を調べた.その結果,Lonは16量体が低活性型であるが,ATPを添加すると高活性型の8量体になること,還元剤添加により,Lonは低活性型の16量体に戻ることなどがわかってきた.これらは大腸菌Lonにおける結果であるが,真核生物ではLonは酸化的リン酸化によりATPを産生する細胞内小器官であるミトコンドリア内に存在するので,Lonのミトコンドリア機能に対する何らかの役割を示唆するものとして興味深い.現在,活性発現と多量体形成の相関およびそのメカニズムについて検討中である.
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