神経系におけるSrc型チロシンキナーゼの新規標的基質・遺伝子群の同定及び機能解析
Project/Area Number |
13035009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手塚 徹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50312319)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | Src / 脳神経 / チロシンリン酸化 / マイクロアレイ / 標的基質 / 転写標的遺伝子 / NMDA受容体 / PSD-95 |
Research Abstract |
既存の設備を用いて、以下の研究を進めた。 1.Src型キナーゼの新規標的基質の同定 Src型キナーゼを介するシグナル伝達を更に明らかにするために、固相リン酸化法やyeast two-hybrid systemなどを用いて、Src型キナーゼの基質・結合分子を検索した。その結果PSD-95・p250GAP及びp110NAPなどを得た。p250GAP及び既知のモチーフを持たないp110NAPは脳選択的な発現を示す新規分子であった。PSD-95及びp110NAPはマウス脳においてFyn依存的にチロシンリン酸化されていた。FynによるPSD-95の主要なリン酸化残基はPSD-95のGKドメイン内に位置し、このリン酸化によりPSD-95とGKドメイン結合分子DAP-1/SAPAP/GKAPとの結合が阻害された。p250GAPはCdc42及びRhoに対して選択的にGAP活性を示し、後シナプス肥厚部に濃縮していた。p250GAPはFynの他にNMDA受容体サブユニットNR2Bにも結合することから、NMDA受容体依存的なアクチン骨格制御に寄与する可能性が考えられた。 2.Src型キナーゼの標的遺伝子の同定 C57BL/6に高度に戻し交配したFyn欠損マウスと野生型マウスとの間で、脳における遺伝子発現プロファイルを蛍光differential display (FDD)法及びDNAマイクロアレイ法を用いて比較検討した。Fyn欠損マウスで発現量の低下している遺伝子群にはMAGやOMGなどオリゴデンドロサイトに発現する遺伝子も多く含まれたが、これら遺伝子群の発現がFynにより直接制御されるかを検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)