大脳皮質視覚野の経験依存的な機能発達におけるT型Ca^<2+>チャネルの役割
Project/Area Number |
13035018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉村 由美子 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (10291907)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 視覚野 / スライス標本 / 興奮性シナプス / T型Ca^<2+>チャネル / 暗室飼育 / 長期増強 / ホールセルパッチクランプ法 / ラット / 定量PCR法 / mRNA / シナプス可塑性 |
Research Abstract |
皮質視覚野ニューロンの光刺激に対する選択的反応性は、生後発達の一時期(感受性期)の視覚体験に依存して可塑的に形成される。この感受性期は生後直後からの暗室飼育により延長し、延びた感受性期は短期間の視覚体験により終了することが知られている。これまでに、ラット大脳皮質視覚野スライス標本を用いて、NMDAチャネルではなくT型Ca^<2+>チャネルの活性化を必要とする電場電位の長期増強は感受性期に限って発生し、生後直後より暗室飼育すると成熟しても長期増強がみられ、その後短期間の正常視覚体験によりその発生も消失することを見いだした。本年度は、視覚環境の感受性期に対する影響がT型Ca^<2+>チャネルの変化に起因する可能性を調べるために、感受性期の視覚野錐体細胞よりホールセルクランプ法を用いてCa^<2+>チャネル電流を測定した。弱い脱分極通電により活性化された低閾値型Ca^<2+>チャネルは50mMのNi^<2+>で阻害され、低濃度の10mMのCd^<2+>では変化が見られなかつたことから、測定した電流はT型Ca^<2+>チャネルを介するものだと考えられた。このT型Ca^<2+>チャネル電流は正常視覚環境で成熟すると感受性期に比べ有意に減少したが、暗室で成熟するとその減少は見られなかった。暗室で成熟した動物を正常視覚環境に2日間曝すと、その電流は正常視覚環境で成熟した動物のレベルに低下した。また、活性化と不活性化の膜電位依存性やカイネティクスにはどの群間でも差はみられなかった。以上の結果は、T型Ca^<2+>チャネルの電流量が視覚反応の可塑的変化と長期増強の発生を規定する重要な因子のひとつであり、T型Ca^<2+>チャネル依存性長期増強が視覚反応可塑性の基礎過程である可能性を支持する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)