STAM1・STAM2二重欠損マウスにおけるT細胞分化異常の研究
Project/Area Number |
13037001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅尾 裕信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80250744)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | STAM1 / 2 / サイトカイン情報伝達 / T細胞特異的遺伝子欠損マウス / アポトーシス |
Research Abstract |
我々はIL-2情報伝達系の解析から共通受容体γc鎖を同定し、そこにJak3チロシンキナーゼが会合し細胞内シグナル伝達に関わっていることを報告してきた。その下流の情報伝達経路を調べる目的でIL-2刺激後チロシンリン酸化される分子を検索し、Jak3やJak2に会合する新規アダプター分子STAM1/2を単離した。これらSTAM1/2のin vivoでの機能を調べるためにそれぞれの欠損マウスを作成したところ、STAM1、STAM2のいずれの欠損マウスも免疫系に異常を認めなかった。そこでSTAM1/2の二重欠損マウスを作成したところ、二重欠損マウスは胎生11.5日までに全て死亡した。 本研究では、STAM1loxP/loxPSTAM2-/-マウスを作成し、lck-Cre遺伝子導入マウスと交配することにより胸腺特異的STAM1/2二重欠損マウスSTAM1/2DKOを得、STAM1/2の胸腺細胞分化増殖における機能的役割を解析した。STAM1/2DKOの胸腺は小さく、胸腺細胞数は明らかに減少していた。特にCD4SP、CD8SP細胞が著明に減少し、末梢のT細胞もほとんど見られなかった。IL-2やIL-7存在下あるいは非存在下でのTCR刺激後のCD4SP胸腺細胞の反応を調べた結果、DNA合成能はSTAM1/2DKOで明らかに低下していたが、STAT5、ERK、AKTの活性化やc-myc誘導能には差が認められなかった。しかしp38MAPKとJNKの活性化が遷延化する傾向がみられ、STAM1/2DKO胸腺細胞の分化障害に関与する可能性が示された。このようにSTAM1/2は胸腺細胞の分化、増殖あるいは生存に重要な機能を持つことが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)