Project/Area Number |
13037003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60291267)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | OX40リガンド / 抗原提示細胞 / 免疫制御 / 免疫寛容 / OX40リガンド(OX40L) / Leishmania major / 間質性肺炎 / 炎症性腸疾患 / OX40L欠損マウス / OX40L遺伝子導入マウス |
Research Abstract |
(研究目的)OX40はTNF受容体ファミリーに属する分子で、活性化T細胞上に発現しT細胞補助刺激分子として機能する。一方、そのリガンドであるOX40Lは樹状細胞などの抗原提示細胞上に発現し、T細胞上のOX40と結合することによりT細胞にOX40刺激を与える。OX40/OX40L系の生体内機能を明らかにするためにOX40L遺伝子欠損マウスおよびOX40L遺伝子導入マウスを作製し、種々の免疫反応を解析した。 (研究成果と考察) 上記OX40L遺伝子改変マウスを用いて、接触性皮膚過敏反応を試みたところ、OX40L遺伝子欠損マウスでは反応が抑制され、OX40L-Tgマウスでは反応が強く増強された。アレルゲン感作マウスリンパ節より活性化ランゲルハンス細胞(LC)を単離し、OX40Lの発現を検討したところ、アレルゲン感作依存性にOX40Lの発現が観察された。さらにマウス皮膚より未感作LCを単離し、アロ抗原反応性T細胞活性化能を測定したところ、OX40L遺伝子欠損LCの抗原提示能は抑制傾向を呈し、OX40L-Tgランゲルハンス細胞はその機能が強く亢進していた。以上より、OX40Lが皮膚ランゲルハンス細胞機能において重要な役割を有していることが明らかになった。他方、OX40L-TgマウスをC57BL/6系統に戻し交配したところ、抗DNA抗体の上昇を伴う間質性肺炎と炎症成長疾患を自然発症することが明らかになった。この発症はC57BL/6系統特異的であった。さらに、OX40L-TgマウスのCD4陽性T細胞をRAG2欠損マウスに移入したところ、組織学的に同一の疾患が再現された。これらの結果は疾患発症が自己免疫機序である可能性を示唆する。一方、OX40L-Tgマウスでは可溶性蛋白抗原投与によって誘導されるはずの免疫寛容が全く誘導されず、末梢性T細胞免疫寛容が破綻していることが判明した。以上の結果より、OX40-OX40L系が免疫寛容制御に関与し、自己免疫発症と密接に関わる可能性が示唆された。
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