転写調節因子による骨髄球系樹状細胞の分化と機能制御
Project/Area Number |
13037005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo (2002) University of Tsukuba (2001) |
Principal Investigator |
岩間 厚志 東京大学, 医科学研究所, 講師 (70244126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中内 啓光 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40175485)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ランゲルハンス細胞 / 樹状細胞 / C / EBP / PU.1 |
Research Abstract |
ランゲルハンス細胞は骨髄球前駆細胞から分化する樹状細胞の一種であり、主に表皮に分布している。その分化に関与する転写制御機構についてはこれまで明らかにされていなかった。申請者らは骨髄球系前駆細胞を含むヒト臍帯血CD34^+細胞にレトロウイルスを用いて遺伝子導入を行い、in vitroの培養系を用いてランゲルハンス細胞分化の転写制御機構を解析した。その結果、顆粒球分化を制御するC/EBP転写因子群の機能をドミナントネガティブ型C/EBP遺伝子を用いて阻害した場合、骨髄球系前駆細胞からの顆粒球・マクロファージ分化が完全に阻害され、ランゲルハンス細胞分化が特異的に促進されることが観察された。また、骨髄球分化の転写制御因子の一つであるPU.1の野生型遺伝子をCD34^+細胞に導入した場合にも、ランゲルハンス細胞分化が著明に促進されることを認めた。逆に、CD34^+細胞に野生型C/EBPを強制発現させた場合、サイトカインTNFαによる樹状細胞分化や野生型PU.1によるランゲルハンス細胞分化は完全に阻害された。以上の所見は、骨髄球系前駆細胞からランゲルハンス細胞への分化決定において、C/EBPが負の制御因子として、PU.1が正の制御因子として作用し、これらの制御因子の機能的なバランスによってその分化が制御されていることを示すものである。本研究成果は骨髄球前駆細胞から樹状細胞を効率よく分化・増幅する系の確立に応用しうるものであり、現在精力的に研究が進められている樹状細胞を用いた免疫療法に有用な情報を提供するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)