C.elegansの行動遺伝学による感覚情報の選択と可塑性に関わる遺伝子の解析
Project/Area Number |
13041056
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
石原 健 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (10249948)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 勲 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (00107690)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 行動 / 神経回路 / 学習 / 情報処理 / C. elegans / 遺伝学 / 線虫 |
Research Abstract |
動物は、環境から様々な情報を感覚細胞を通じて受容し、神経回路上で必要な情報を取捨選択・統合し適切な応答をする。線虫C. elegansは、ゲノム配列が明らかなだけでなく単純な神経回路を持つなど、行動をつかさどる神経回路における情報処理機構について、分子・細胞・回路のそれぞれのレベルを結びつけて解析するのに適したモデル生物である。我々は、高次の感覚情報処理システムに関わる新しい分子機構を明らかにすることを目的として、C. elegansをモデルとして用いた遺伝学的解析を行っている。 我々が同定したhen-1変異体は、感覚情報の統合と一種の連合学習に異常を示す変異体である。この変異体の原因遺伝子産物は、LDL受容体モチーフを持つ分泌タンパク質であり、成熟した神経系において細胞非自律的に機能していることなどから、神経回路上で感覚情報の就職や学習に広く関わる新規の神経機能調節因子であると考えられる。本年度は、その分子メカニズムを明らかにするため、相互作用する分子の探索を行った。 HEK293細胞で発現させたHEN-1とアルカリフォスファターゼの融合タンパク質を用いて、C. elegansの初代培養細胞との結合実験を行ったところ、HEN-1融合タンパク質は少数の細胞に結合したが、アルカリフォスファターゼは結合しなかった。このことは、HEN-1に特異的な結合タンパク質が少数の細胞でのみ発現していることを示している。現在、発現クローニング法などによりその分子の探索を進めている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)