Project/Area Number |
13041059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
井本 敬二 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00176512)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | イオンチャネル / Ca^<2+>チャネル / 変異マウス / てんかん / シナプス伝達 / パッチクランプ / 脳スライス標本 / 小脳失調症 |
Research Abstract |
本研究では、変異マウスを材料として用い、イオンチャネル変異が一次的・二次的に引き起こす脳神経回路のシナプス前・シナプス後の伝達メカニズムの特性変化を解析し、長期的な活動依存性のシナプス伝達の変化が神経回路の機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 ヒト遺伝性小脳失調症のモデルマウスであるtotteringマウスおよびrolling Nagoyaマウスの小脳スライス標本を用いて、小脳の入力・出力および小脳内の神経回路にかかわる神経細胞の特性とシナプス伝達に関する異常を系統的に検索した。Purkinje細胞への主要な入力である登上繊維と平行繊維からのシナプス入力を、脳スライス標本を用いたパッチクランプ法で計測した。平行繊維からのシナプス入力は、小脳失調症の発現と相関して低下していたが、登上繊維からのシナプス入力は低下せず、rollingの場合のようにむしろ増強していることもあった。これらの変化はシナプス後側の変化によるもとの考えられる。形態学的な検討等を加えた結果から考察すると、変異による変化は、カルシウムイオンの発達および活動依存性に及ぼす効果の阻害によると考えられる要素が強いことが明らかとなってきた。 またプルキンエ細胞より小脳核への投射の機能的解析を変異マウスで開始した。電気刺激で誘発されるIPSCは著明に減少しているが、自発的な微小IPSCはほぼ保たれており、場合によってはmIPSCの大きさが増大している場合も見られた。形態学的な解析も合わせ、現在詳細な解析を進めている。
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