新規セントロメアタンパク質による紡錘体チェックポイント制御機構の解析
Project/Area Number |
13043050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
深川 竜郎 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助手 (60321600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池村 淑道 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 教授 (50025475)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | がん化 / 染色体不安定性 / Bub / セントロメア / ZW250 / ZW10 / 紡錘体チェックポイント / Mad |
Research Abstract |
染色体の不安定性を防ぐために、細胞は様々なチェックポイント制御機構を備えており、紡錘体チェックポイント機構も近年注目を受けている。紡錘体チェックポイントに関与するタンパク質群は間期には核膜に存在するが、M期の進行に伴いセントロメアに局在し、分裂中期から後期にかけて染色体から消失する。紡錘体が適正にセントロメアに結合していない染色体では消失しないことから、これらのタンパク質群はチェックポイントのセンサーと考えられる。我々はチェックポイント機構と染色体不安定性の関係を理解するために、新規セントロメアタンパク質ZW10の機能解析を行っている。ZW10はショウジョウバエで染色体不安定性を引き起こす変異体の原因遺伝子として単離され、M期にセントロメアに局在することが知られている。また、変異体の姉妹染色分体は微小管の重合阻害剤であるコルセミドの処理により分離してしまうことから、チェックポイントタンパク質の可能性も示唆されていた。しかしながら、ショウジョウバエの変異体は蛹で致死となるため、詳細な細胞遺伝学的な研究は遅れている。本年度の研究において、ZW10の条件的ノックアウトDT40細胞株を作成した。本株にTETを加えてZW10の発現を抑え、なおかつ微小管の重合阻害剤であるコルセミドを添加すると細胞周期が進行した。この結果はZW10が紡錘体のチェックポイントタンパク質であることを強く示唆している。また、機能ドメインの解析を行い、ダイニン結合ドメインがチェックポイント機能に必要であるという結果を得た。さらに、ZW10と相互作用するタンパク質ZW250を同定した。現在ノックアウト細胞を作成中である。これらの解析により、ZW10とMadやBubファミリータンパク質との関係が明らかにされると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)