Project/Area Number |
13045036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田賀 哲也 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (40192629)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 細胞分化 / 転写因子 / シグナル伝達 / DNAメチル化 / アストロサイト |
Research Abstract |
生体内の各器官は機能的に特化した種々の細胞の集合体であり、その形成過程には様々な細胞系譜の厳密な制御プログラムの基盤となる分子機構の存在が必須である。本研究は主として中枢神経系ならびに血液系の細胞系譜を制御する機構について、サイトカインなどの細胞外来性シグナルの観点からと、エピジェネティックな修飾を基盤とする細胞内在性のプログラムの見地からの双方により取り組むことを目的として実施された。 成果1:中枢神経系を構成するニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトは共通の前駆細胞である神経幹細胞から分化する。神経幹細胞を多く含むことが知られている胎生期マウス神経上皮細胞培養系に対してBMP群は細胞の運命付けをニューロン分化からアストロサイト分化へと転換させることを見いだした。この作用はBMP群が抑制性helix-loop-helix(HLH)分子の発現を誘導し、これによりニューロン分化に必要なbasic HLH型転写因子の作用を阻害することに起因することがわかった。 成果2:ニューロンやアストロサイトのもとになる前駆細胞は共通でありながら胎生中期の脳ではニューロン分化は盛んに生じるがアストロサイト分化は皆無である。一方胎生終期になるとニューロン分化は殆ど見られず代わってアストロサイト分化が優位となる。GFAP陽性の成熟したアストロサイトの分化には転写因子STAT3の活性化が必須であり、アストロサイト特異的マカ分子GFAPの遺伝子プロモーターにはGFAP遺伝子発現にクリティカルなSTAT3認識配列が1カ所存在する。そのSTAT3認識配列に存在するシトシンが胎生中期では高度にメチル化され、胎生後期にはそのメチル化が外れることがわかった。また、そのSTAT3認識配列のメチル化によりSTAT3の結合およびSTAT3を介した転写活性がともに消失することも明らかになった。 これらの結果から胎生期中枢神経系の細胞系譜の運命付けの制御が、サイトカインなどの細胞外来性シグナルと、エピジェネティツクな細胞内在性のプログラムの双方で精妙になされていることがわかった。
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