Project/Area Number |
13202053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
望月 敦史 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (10304726)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
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Keywords | 数理生物学 / 発生・分化 / 理論発生生物学 / 応用数学 / 生物物理 |
Research Abstract |
具体的な発生現象を取り上げて数理モデルを構築し、その解析により形態形成機構の解明を目指した。シミュレーター作成に留まらず、詳細な数学的解析を行った。 1.魚類の表皮の縞模様が、チューリング機構によって決まると考えられている。しかし、現実の魚で縞模様の定方向性がみられ、それが縦縞と横縞に偏っているのに対し、従来の反応拡散モデルでは縞の方向が一定にそろわない。鱗の作り出す構造に注目し、皮膚中の空間相互作用に異方性があると仮定したモデルを、数値シミュレーションと数学解析により研究した。縞模様形成に関わる複数の物質の間で拡散の異方性が異なる時に、縞模様が定方向に作られると分かった。また縦縞と横縞のみの普遍性は、拡散異方性の方向が因子間で完全に一致していたときのみ、見られることが分かった。これらから、魚での縞模様形成に関わる因子の空間伝達のメカニズムについて考察した。 2.魚類の網膜では異なる波長に感受性をもつ錐体細胞が幾何学的に並ぶ。このパターンは古くから観察され、魚種間の違い等が詳細に記録されている。しかし形体形成機構は未だに分かっていない。これについて、細胞が接着力に基づいた再配列を行うとした数理モデルを作り解析した。細胞再配列モデルで代表的なパターンのいずれも形成できると分かった。配列が形成されるための細胞間接着力の条件を数学的に定めた。また同様の解析を、未分化な細胞の将来の運命が最近接相互作用によって決まるとしたモデルで行った。類錐体モザイクを説明した数理モデルは私の研究が初めてであり、関連する分野の研究者の注目を集めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)