遺伝性角膜変性症の原因遺伝子検索、SNP解析、角膜発現プロモーターに関する研究
Project/Area Number |
13204055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 修士 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80294065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
西田 幸二 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40244610)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | 遺伝子角膜疾患 / 遺伝子解析 / 格子状角膜変性症III型 / ケラトエピテリン遺伝子 / 遺伝カウンセリング / SNP / 膠様滴状角膜変性症 / 斑状角膜変性症 |
Research Abstract |
大阪大学病院の眼科外来には200家系を超える遺伝性角膜疾患患者が通院している。われわれは、これらの角膜ジストロフィ患者より同意を得た後、積極的に原因遺伝子解析に取り組んできた。既に格子状角膜変性症III型の原因遺伝子解明(Am J Hum Genet. 1998)や膠様滴状角膜変性症の原因遺伝子発見(Nat Genet. 1999)、斑状角膜変性症の原因遺伝子発見(Nat Genet.2000:ゲノムニュースVol.1/No.1 2002.Feb p28-p29)など画期的な成果をあげている。臨床の現場でも、遺伝カウンセリングや遺伝相談の際にも、遺伝子解析結果を提示できるようになった。 遺伝子解析の結果、遺伝性角膜疾患の60%強がケラトエピテリン遺伝子変異によることが、明らかになった。既に150家系に及ぶケラトエピテリン遺伝子変異による角膜変性症家系の解析を終了している。その結果、同一の変異を有する患者間でも、臨床病型に.大きな差(視力、発症年齢)があることが次第に明らかになってきた。本年度は同一の遺伝子変異(Arg124His変異ホモ接合体)を持ちながら、臨床病型の大きく異なる2つの家系が存在することを発見し、報告した(Am J Opthalmol.2001)。両者の表現型は、SNP (single nucleotide polymorphism)によって修飾されていると思われる。また、BIGH3遺伝子のArg124His変異をホモで持つ患者は、ヘテロで変異をもつ角膜変性症患者に比べて、角膜移植やエキシマレーザ治療に抵抗性を示すことを発見し、報告した(Am J Opthalmol.2001)。 格子状角膜変性III型家系の解析中に新しいSNPをケラトエピテリン遺伝子のエクソン8とイントロン10領域内に発見した。それらのリンケージ解析により、本邦特有の格子状角膜変性III型は創始者効果によることが明らかになった(J Med Genet.投稿中)。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)