活性型内在性レトロウイルス遺伝子の包括的単離と多因子疾患への関わり
Project/Area Number |
13204071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小田 高也 琉球大学, 医学部, 助教授 (10332909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島袋 充生 琉球大学, 医学部, 講師 (60271144)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | ヒト内在性レトロウイルス / レトロトランスポゾン / 多因子疾患 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
1.活性型HERV遺伝子同定およびcDNA単離(familyごとに記載) (1)HERV-E:膵臓組織由来のplasmid library(50万コロニー)のスクリーニングをlow stringencyで行い、既に別の方法で単離済みのERVE1が膵臓では優位に発現していることを確認した。 (2)ERV3/HERV-R:胎盤RNAの解析で専ら7q11.21 locus由来の既知の転写産物が同定された。 (3)ERV9:胎盤で強く発現している特定のlocusは認めなかった。 (4)HERV-H:ノーザン解析で、gag, pol, envを含むfull-lengthの約7kbの転写産物が胎盤特異的に認められた。これは7q31.1-q31.3に座位を持つHERV-H由来であることを確認した。 2.膵臓・甲状腺特異的新規HERV遺伝子(ERVE1)の機能解明 膵臓および甲状腺に特異的に発現するERVE1遺伝子からの主な転写産物は3.3kbのenvを含むスプライス型であり、その核酸塩基配列から2つのORFが予想された。in vitro解析により以下のことを明らかにした。 (1)in vitro transcription-translationおよびflag(-fusion)蛋白合成により、5'側に位置するORFからの25kDaの蛋白合成を確認した。 (2)GFP-fusion蛋白による局在解析では、細胞質内にやや顆粒状に局在するのが観察された。 (3)N末に疎水性アミノ酸配列が存在すること及びPSORTで(細胞壁を含む)細胞外局在が予測されたが、上清からは検出されなかった。 (4)Yeast two-hybridで膵臓組織由来のクローン(2.6x10^6)をスクリーニングした結果、Nogo receptor2クローンが陽性と判断された。 (5)Nogo receptorは脳で豊富に発現していたが、次いで膵臓および肝臓での発現を確認した。 3.IDDMK_<1,2>-22と1型糖尿病の関連研究 スーパー抗原をコードする領域にアミノ酸置換を伴う多型(A to G transition)を見出し、77例の1型糖尿病患者と54例の対照者でIDDMK_<1,2>-22と1型糖尿病の関連性を検討した。Gの出現頻度が患者群で多かったが有意差は得られなかった。しかし発症様式あるいは発症時期でサブグループ化すると5才未満発症の早期型(n=24)で弱い有意の増加(p=0.03)が認められた。現在更に早期発症型症例を集積中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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