神経特異的DNAチップの作製と神経発生の遺伝子発現ネットワークの網羅的解析
Project/Area Number |
13204092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
大平 美紀 千葉県がんセンター, 生化学研究部, 研究員 (20311384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯貝 恵理子 千葉県がんセンター, 生化学研究部, 研究員 (40300917)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | 神経 / DNAチップ / 発生・分化 / 神経芽腫 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
神経発生に関わる遺伝子ネットワークを大規模に解析することを目指し、神経芽腫に発現する遺伝子の大量クローニングおよびそのDNAチップの作製を進めている。本年度は以下を行った。 1)<オリゴキャップcDNAライブラリーからのDNAチップに用いる遺伝子の収集>___- 予後良好群および予後不良群cDNAライブラリーからの合計約5000クローンに加え、本年度は予後良好群の一つであるstage4Sのサンプルからさらに5000クローンの単離を終了し、両端塩基配列の決定を進行中である。最終的に合計約1万クローンからなるcDNAソースを作製した。 2)<テストチップの作製>___- 予後良好群ライブラリーからの約2000クローンをドットしたテストチップを用いて神経芽腫細胞株へのレチノイン酸を用いた分化誘導により6つの遺伝子の発現量の変化(2倍以上)を同定した。次にヒト胎児および成人脳の間で発現に差のある遺伝子を検索した。胎児期に特異的に発現が上昇するP311等の既知遺伝子が2.5倍以上の差で確認された他、新規遺伝子の中にも胎児期に発現が高いものが同定され、これらについて各種組織における発現解析を行ったところ、神経系特異的な発現を示すことが判明した。 3)<予後良好群および不良群の間で発現に差のある遺伝子の同定>___- 昨年度に引き続き、両群で発現量が有意に異なる遺伝子を各群16症例ずつを用いた半定量RT-PCRにより検索した。合計1842種類の遺伝子について検討したところ、305遺伝子において両群における発現量が異なっていた。予後良好群で高い発現を示す既知の遺伝子群には、シナプス小胞関連分子、接着分子、ホメオティック転写因子等のファミリーが多くみられ、これらは神経分化マーカーの新たな候補となると考えられた。サブセット間の遺伝的な背景の違いは主にNGF受容体TRKAや癌遺伝子MYCNに制御されていると予想されるので、これらの神経細胞死/増殖シグナル伝達システムの一員として働く分子が含まれていると期待される。194個の差が見られた新規遺伝子の機能についても同様な機能が予想される。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)