Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,ヒロハノマンテマ(9,400Mb)のY染色体(860Mb)の雄性決定領域とそこにコードされた雄性決定遺伝子(植物のSRY遺伝子)を同定することにある.こうした研究を通じて,1)巨大ゲノムの一部(Y染色体)のみを研究対象として取り扱う手法を確立し,2)花芽形成に続いて起こる生殖器官原基の形成に関わる性染色体と「植物SRY遺伝子」の役割を明らかにする.最終的には,植物SRY遺伝子を用いた遺伝子導入によって,高等植物の人為的性転換系の開発をめざす. 本研究計画では,非常に敏感にDNA配列の差異を検出できるようRAPD-PCR法を最適化するとともに,ヒロハノマンテマの純系を確立し,十分量のBACライブラリ-の構築をめざした.1)純系種の確立と葯・花粉培養:確立された交配法に従って,交配実験を繰り返し,ヒロハノマンテマの純系種を作出した.2)RAPD-PCR法によるY染色体特異的STSプライマーの確立:RAPD-PCR法を最適化し,雌(2A+XX)と雄(2A+XY)のゲノム構成の差異を検出し,STSプライマーを作成した.3)BACライブラリーの構築とスクリーニング:BACライブラリーを構築し,FISH法および先のY染色体特異的STSプライマーを用いて,Y染色体特異的な100kb前後のDNA断片をスクリーニングした. その結果,新規Y染色体特異的STSマーカーを2種類(#2-2,YSWE1)単離できた.#2-2を含む8kbpのY染色体領域の解析し,新規のOFRを同定でした.また,Y染色体マーカーに類似するSTS配列を持つクローン(#19B12)を得て,2つの0RFとcDNAクローンに相同性のある領域を見出した.BACライブラリーから新規の反復配列を得た(#15C12).この配列はY染色体にも蓄積が見られ,Y染色体マーカーとなる可能性があり,現在解析を進めている.
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