モデル生物を用いたカルシニューリン経路の分子機構に関する機能ゲノム学的解析
Project/Area Number |
13206045
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
春藤 久人 神戸大学, 医学部, 助教授 (70206259)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 麗子 神戸大学, 医学系研究科, 助教授 (90294206)
久野 高義 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (50144564)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
|
Keywords | カルシニューリン / 蛋白質リン酸化反応 / 免疫抑制薬 / 分裂酵母 / GPIアンカー / プロテオミクス |
Research Abstract |
カルシニューリンは酵母から哺乳動物に至るまで高度に保存された蛋白質脱燐酸化酵素である。野生型分裂酵母では免疫抑制薬によりカルシニューリンの機能を抑制しても成育に影響がない。この現象に基づいて,我々は分裂酵母をモデル生物として用いて,免疫抑制薬の存在下で致死となる変異体(its 変異体)の網羅的スクリーニングを展開し,多数の変異体を単離している。本研究では,これらのカルシニューリンと機能的に関連する遺伝子群の産物とCNとの相互作用の解析を通して,カルシニューリンが関与する蛋白質脱燐酸化及び燐酸化ネットワークを明らかにする事を目的としている。本年度の成果は以下の通りである。 1.免疫抑制薬感受性遺伝子座位の解析 its8変異体の原因遺伝子はGPIアンカー合成酵素であるPig-n(ヒト)及びMCD4(出芽酵母)の分裂酵母ホモログをコードしていた。its8変異体はGPIアンカー合成障害の結果,細胞壁の脆弱性,細胞形態異常,及び細胞質分裂異常を示した。CNとits8^+遺伝子産物は細胞質分裂と細胞壁integrityの維持において重要な機能をシェアしていることが示唆された。 2.分裂酵母のプロテオーム解析 (1)分裂酵母発現蛋白質のプロファイリング:分裂酵母可溶性および膜画分をSDS-PAGEで分離後,LC/MS/MSにて測定し配列タグ法により同定を行った。その結果,1302種類の蛋白質を検出できた。(2)CNにより制御される蛋白質発現のプロテオーム解析:野生株とCN破壊株のそれぞれから抽出した可溶性および膜画分を二次元電気泳動で解析し,発現蛋白質を比較した。その結果,CN欠損で発現量が減少した蛋白質31種類,増加した蛋白質17種類,等電点が変化した蛋白質11種類が検出された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)