Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Research Abstract |
ゲノムインプリンティングを受ける哺乳類遺伝子がゲノムの特定の場所にクラスターを形成することは,それがインプリンティングの制御機構や進化に密接に関わることを示唆している。本研究課題では,マウス第7染色体遠位部にあるインプリンティングドメインをモデルとして,機能ドメインの構造,制御,進化について比較ゲノム学とマウス発生工学を用いた総合的な研究を行った。まず,これまでの研究により得られたこのドメイン(およそ1.0Mbに10個余のインプリンティング遺伝子がある)の塩基配列を手掛かりとして,新たなエンハンサー,インスレーター,核マトリクス付着部位などを同定した。すなわち,これらの配列はヒトとマウス間で保存されており,その働きはin vivo,in vitroの機能測定により確かめられた。また,インプリンティングが哺乳類で進化した理由を探るため,上記のドメインに対応するニワトリのドメインをBACにクローン化し,その全塩基配列(およそ0.5Mb)を決定した。また,このドメイン内にあるニワトリIGF2,CASH4などの遺伝子は,その哺乳類のオルソログとは異なり,インプリンティングを受けないことを示した。今後は,哺乳類・鳥類間のさらに詳細な比較ゲノム解析により,インプリンティングドメインの進化についての手掛かりを得たい。
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