高等真核生物の新規DNA複製因子の探索とin situ核内再構築
Project/Area Number |
13206084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
水野 武 理化学研究所, 細胞生理学研究室, 研究員 (30281629)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
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Keywords | DNAポリメラーゼ / replication factory / DNAポリメラーゼα / DNAポリメラーゼε / SAP18 / 酵母two-hybrid法 / Mcm10 |
Research Abstract |
高等真核生物の遺伝子は核内のreplication factoryと呼ばれる構造体に於いて複製される。しかし,巨大で複雑なゲノム構造を反映させながら核内の複製を検出する実験系は確立されておらず,複製研究の大きな障害となっている。本研究は新規複製関連因子,特に核骨格とのリンクに関わる因子をポリメラーゼ結合因子として探索し,replication factoryに関わる蛋白質の同定と性質解析,及びin situでの再構築を目指した。これまでにDNAポリメラーゼαを始めとした20種類以上の複製因子をbaitに用いて酵母two-hybrid法を行い,複数の候補因子を単離した。これらの複製因子候補群の中から複製前複合体や複製装置複合体に関わる因子を絞り込んだ。今年度は特に複製開始において重要な役割を担うと予測されていたマウスMcm10、Cdt1,Cdc45等の複製開始因子候補の解析をほぼ完了し、クロマチンへの結合の強弱,時期,部位に関する情報の基盤を確定した。未知因子を含む多数単離したポリメラーゼ結合因子の機能解析を行う上で重要なデータベースとなった。一連の複製因子候補群の機能解析を通じて、DNAポリメラーゼεに結合する因子としてSAP18を同定した。DNAポリメラーゼを含む複製装置複合体とヒストンデアセチラーゼ複合体との相互作用を示唆する興味深い知見となった。SIN3-SAP18複合体のクロマチン結合状態を解析した結果、複製装置複合体とSIN3-SAP18複合体とはS期において巨大な複合体を形成する事も見出した。クロマチン構造を制御、調節している分子機構に関する知見となり、replication factoryの全容理解に重要な手掛かりを与えるものと期待された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)