大腸菌システムを計算機上に復元する仮想生命体シミュレーターの構築に関する基礎研究
Project/Area Number |
13208022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大竹 久夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (10127483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 昇 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (20304462)
森江 隆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (20294530)
岩田 穆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30263734)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 細胞シミュレーション / 大腸菌 / リン代謝 / 定性的シミュレーション / リン酸レギュロン |
Research Abstract |
本研究では、大腸菌システムを計算機上に復元するシミュレーターの構築に関する基礎研究を行った。とくに、大腸菌のリン代謝およびリン酸レギュロンに関する機能ルールに着目し、アナログ/デジタル大規模混載回路設計技法を用いて動作レベルで記述し、シミュレーションするためのプログラム設計を行った。具体的には、大腸菌のリン代謝の主要経路とリン酸レギュロン調節機構とをモデル記述し、最も単純な系を対象に定量的シミュレーションを行った。モデル記述にはアナログ/デジタル大規模混在回路設計技法を用い、細胞内におけるリン代謝と制御情報の流れを、電子回路に見立てる新しい試みを行った。また、モデル記述に先立ち主要なリン代謝経路だけを残して簡略化するととも、一連のまとまった経路については可能な限りモジュール化して纏めた。シミュレーションの結果、細胞外リン酸濃度を減少させると、細胞内リン酸濃度もほぼ比例して減少することが示された。 細胞シミュレーション技術を開発しようとする動きは、国内外で盛んになってきている。しかしその一方で、細胞における物質の代謝や情報の流れをいきなり連立微分方程式に組込んで定量的なシミュレーションを実行しようとすると、深刻な未定パラメーター問題に直面することが認識されるようになってきた。本研究ではモジュール化などにより、厄介な未定パラメーター問題を回避する工夫を行い、当初に予想した成果をあげることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)