発生初期の神経回路におけるセマフォリン・ニューロピリン/プレキシン系の機能解析
Project/Area Number |
13210011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
東海林 亙 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (40250831)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 成長円錐ガイダンス / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
セマフォリン・ファミリーは神経成長円錐に作用する細胞外シグナル分子として知られ、その一部に反発または誘因の作用により移動の方向を決める例が報告されている分子群である。このファミリーの生体での作用をゼブラフィッシュ胚をモデルに用いて解析した。 ゼブラフィッシュ脊髄に発生する3種の一次運動ニューロンの軸索は、初めに共通な経路で伸展した後、体幹筋の中隔部で一旦停止し、それぞれが固有の経路をとって異なる領域を支配する。ここで共通経路の終点/固有経路の始点となる中隔領域は特にchoice pointと呼ばれ、成長円錐の性質に何らかの変化の起きるポイントであることが以前より推測されていた。この問題に対し、我々はchoice point領域を取り囲むようにして発現するsema3Aが、共通経路上にある一次運動ニューロンの成長円錐に対しては反発作用を示すが、固有経路上では反発の作用を示さないことを発見し、成長円錐の変化の実態の一つとして提唱してきている本年度はこの成長円錐のsema3Aに対する反応性の変化に焦点を絞り、その細胞・分子レベルでの背景を明らかにすることを試みた。 成長円錐にsema3Aに対する反応性の変化を引き起こすための機構としては、1)共通経路上、特にchoice point周辺の細胞から成長円錐へのinstructiveな作用、2)共通経路上と固有経路上に異なった細胞外分子が発現することによるsema3Aシグナル伝達レベルでの変化、3)成長円錐からのシグナルに依存しない、細胞自律的な変化、の3つの可能性が考えられる。今回、それぞれについて検討を行った結果、想定した3つの機構が全て存在する結果を得た。すなわち成長円錐のガイド因子に対する変化は、この場合少なくとも3つの冗長的な機構によって正確に定められていることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)