動物モデルを用いた脳アルツハイマー病変進展過程の検討
Project/Area Number |
13210024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山口 晴保 群馬大学, 医学部, 教授 (00158114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 惇 群馬大学, 医学部, 講師 (80225862)
佐藤 久美子 群馬大学, 医学部, 教授 (80008268)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイド / 痴呆 / Herp / BACE / βタンパク |
Research Abstract |
パラフィン切片を用いるとAβ抗体は老人斑などAβが異常に蓄積した部位のみを染め、神経細胞は全く染まらない。ところが、ビブラトーム切片を用いると、Aβ42抗体(MBC42)が神経細胞を良く染め、星形グリアを弱染した。Aβ40抗体(MBC40)では反応が出なかった。そこで、神経細胞内のAβ42の局在を検討すると、細胞質内の小型vesicleに反応が認められた。アルツハイマー病で神経細胞内Aβ42が増えることを報告した。 BACE C末端抗体は、光顕レベルで神経細胞やグリアを染色し、Western blotでも脳ホモゲネートから約70kDaの2バンドを検出した。ところがBACE 120AA抗体は、光顕では神経細胞を良く染めたがWestern blotではBACEのバンドを出せなかった。そこで、BACE C末端抗体を用いて免疫電顕を行なうと、Aβと同様に細胞質のvesicleが標識され、細胞内vesicleがAβの産生・輸送に関与していると考えられた。しかし、BACEの免疫染色を脳の各部位で比較すると、老人斑ができにくい小脳で高発現しており、老人斑形成との関与は明らかでなかった。このほか、2種の市販BACE抗体(OncogeneとChemicon)を免疫染色に試みたが、これらの抗体はパラフィン切片や凍結切片の組織染色には使えなかった。 最近、駒野らはHerpというタンパクがγ secretaseに働きAβ産生を高めることを見いだした。このタンパクの局在を調べると、正常脳では神経細胞に存在しているが、アルツハイマー病脳では老人斑に出現するミクログリアで高濃度に発現していた。このタンパクの細胞内局在も現在検討している。 脳血管については、2種のBACE抗体とHerp抗体が共に血管平滑筋を強く染色した。脳血管の平滑筋は脳内Aβのソースの一つであると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)