Project/Area Number |
13210056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
崎村 建司 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40162325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 助手 (10334674)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
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Keywords | コンディショナル組換え系 / シナプス可塑性 / 記憶・学習 / C57BL / 6 / グルタミン酸受容体 |
Research Abstract |
シナプス形成過程に関与する分子機構が、シナプスの可塑性発現と記憶・学習にも使用されるという仮説を証明するために、脳の部位と発達段階の時期を限局して機能分子を欠損させたマウスを作成し解析する。このために我々は、学習能力の高いC57BL/6系統マウス由来のES細胞を実用化し、遺伝子背景の問題を解消できるようにした。さらに、活性誘導可能なcreリコンビネースとその認識配列loxPを用いたコンディショナル組換え系を開発した。この系を用いて分子欠損をおこなうために、興奮性シナプス伝達を担うAMPA型グルタミン酸受容体α2サブユニット、カイニン酸型受容体β2、γ1、γ2サブユニットおよびNMDA型受容体ε2サブユニット、シナプス肥厚に局在するPSD95、さらに細胞接着分子βカテニンなどの遺伝子にloxP配列を挿入した標的マウスを作成した。これらのマウスは、FRT-FLP組換え系を用いてオマイシン耐性遺伝子領域を除去し、野生型のマウスと表現型が同一であることを確認した。これらloxP挿入標的マウスと海馬CA3錐体細胞、小脳プルキンエ細胞、小脳穎粒細胞、海馬CA1領域それぞれでcre組換え酵素を発現するマウスを交配させて、部位・時期特異的分子欠損マウスの作製を進めている。これまでに、海馬CA3錐体細胞で特異的にNMDA型受容体ε2サブユニットとβカテニン分子がそれぞれ欠失した個体を得、その表現型を形態学的、電気生理学的、行動学的手法で解析し、シナプス形成過程に関与するこれら分子がシナプスの可塑性発現と記憶・学習にどのような役割を果たすのかを解析している。
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