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脳細胞変性の治療を目指したαシヌクレインアミロイド線維形成機構の分子論的研究

Research Project

Project/Area Number 13210098
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Biological Sciences
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

河田 康志  鳥取大学, 工学部, 教授 (40177697)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 溝端 知宏  鳥取大学, 工学部, 教授 (50263489)
Project Period (FY) 2001
Project Status Completed (Fiscal Year 2001)
Budget Amount *help
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Keywordsαシヌクレイン / アミロイド様線維形成 / パーキンソン病 / 脳神経変性病 / コンフォメーション変化
Research Abstract

パーキンソン病原因タンパク質の1つであるαシヌクレインのアミロイド様線維形成機構をタンパク質科学的に解明するために,まず,第一にαシヌクレインのアミノ酸配列で酸性アミノ酸を多く含むC末端側の電荷に着目した。C末端側に存在している酸性アミノ酸の負電荷の斥力を緩和させるために,様々な濃度のNaClを加えてαシヌクレインのアミロイド線維形成の経時変化をチオフラビンTの蛍光測定によって観測すると共に,分子の大きさも溶液X線小角散乱(SAXS)により測定した。第二に,あらかじめアミロイド様線維を形成させておいたαシヌクレインやリゾチーム,GroESの3種類の同一タンパク質,または異なったタンパク質を用い,これらをseed(核)としてαシヌクレイン溶液に加えるというseeding実験をin vitroで行い,以下の結果を得た。
1)NaClの濃度を高くするにつれてαシヌクレインの線維形成時間は明らかに早くなった。また,SAXS実験により,塩の添加によってαシヌクレインの分子半径は徐々に小さくなることも明らかになった。これらの結果から,添加された塩効果によってαシヌクレインの負電荷の斥力が緩和されることによりαシヌクレイン分子全体の構造がよりコンパクトになり,その結果アミロイド様線維形成が起こりやすくなったものと考えられる。
2)seeding実験においては,同一タンパク質であるαシヌクレインのアミロイド核の添加では当然ながら,アミロイド線維形成時間のラグタイムが短縮されたが,一次構造上にも何ら相同性を持たない異なったタンパク質であるリゾチームやシャペロニンGroESのアミロイド線維核を加えた場合でもαシヌクレインの線維形成が促進された。これらの結果から,αシヌクレインのアミロイド様線維形成の分子機構は,典型的な核形成一伸長反応であることが明らかになった。さらに,この実験結果は,タンパク質の種類を問わず,すなわち,まったく違ったタンパク質のアミロイド線維核によってもαシヌクレイン自身のアミロイド線維が促進されて形成されることを示している。この点では,一般的に他のプリオン病やアルツハイマー病などの脳神経変性疾患におけるアミロイド線維形成機構,及びその疾患発症メカニズムにタンパク質分子論的に重要な示唆を与えるものである。

Report

(1 results)
  • 2001 Annual Research Report

URL: 

Published: 2001-04-01   Modified: 2018-03-28  

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