Project/Area Number |
13210125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
仲嶋 一範 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (90280734)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Keywords | 神経細胞移動 / 電気穿孔法 / 大脳皮質形成 / リーリン / Dab1 / リン酸化 |
Research Abstract |
神経細胞の移動・配列の機構を解明する上で、移動が終了する過程を理解することは非常に重要であるが、従来、移動中の細胞を移動終了後の成熟神経細胞群から区別して同定する有用な方法がなかったため、これまでの研究は主に移動そのもの(周囲に成熟神経細胞が存在しない部位)の解析に留まっていた。この点をbreakthroughするため、電気穿孔法を用いて、子宮内胎児脳に対する高効率で簡便な遺伝子導入法を確立し、移動神経細胞のみに特異的に外来遺伝子を発現させる系を開発した。移動を終了して成熟した神経細胞には発現しないため、特に移動終了時に起こる変化等を解析する上で重要な技術と考えられる。この手法を用いて、まずは正常大脳皮質発生過程の細胞移動様式を、生きたままタイムラプス観察した結果、多極性細胞への形態変化を含む全く新しい移動様式を発見し、multipolar migrationと命名した。従来報告されていた移動様式のように単純に脳表面に向かって移動するのではなく、多くの細い突起を周囲に伸ばしたり縮めたりして、周囲を探るような様子を見せながら徐々に脳表面へと移動する。これは、特に発生初期には、少なくとも2/3以上を占める重要な移動様式であることも見いだした。また、最近、リーリンの複数の受容体が報告されたが、その意義や、リガンド結合後細胞内のDab1がリン酸化されシグナルが伝達される機構などは全く不明である。これまでは、リーリンが受容体に結合すると、細胞内でチロシンキナーゼが活性化され、その結果としてDab1がリン酸化されるものと考えられていた。しかしながら、本研究で解析を進めた結果、Dab1のリン酸化を担う酵素は、リーリン非存在下でも活性型として存在しており、リーリンが受容体に結合すると、Dab1が局在を変えてリン酸化を受けるという新しい機構が存在することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)