活性酸素種による細胞死誘導と腫瘍細胞での解除機構の解析
Project/Area Number |
13214059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ROS / NF-κB / MnSOD / c-myc / E2F1 |
Research Abstract |
本研究では細胞周期制御とアポトーシスの関連をc-myc、E2F1、cyclin D1を過剰発現させた繊維芽細胞株NIH3T3、骨髄性細胞株M1を用いて解析した。 c-myc、E2F1を過剰発現させたNIH3T3はMockのクローンと比較すると血清除去によるアポトーシスに高い感受性を示した。これらのクローンではMockのクローンと異なり血清存在下でも活性酸素種(ROS)が蓄積し、血清除去した際、Mockのクローンと比較してより多くのROSが蓄積した。MnSODの過剰発現やカタラーゼ処理によりROSを消去するとアポトーシス感受性亢進が解除され、このアポトーシス感受性亢進にはROSが関与すると考えられた。また、Mockのクローンでは血清を除去した際、ROSによってNF-kBが活性化されMnSODの発現が誘導されたが、c-myc、E2Fを過剰発現させたクローンではE2F1がNF-kBのsubunit p65に結合し機能的なNF-kB(P65とP50のヘテロダイマー)の形成を阻害するためMnSODの発現誘導が阻害されていた(Molecular Cell, in press)。 M1はIL-6に反応してアポトーシスに陥るが、E2F1、cyclin D1を過剰発現させたM1は、Mockのクローンと比較して高いアポトーシス感受性を示した。M1においてもE2F1、cyclin D1の過剰発現はROSを蓄積させ、IL-6添加後Mockのクローンと比較するとより多くのROSが蓄積した。E2F1、cyclin D1を過剰発現するM1では、NIH3T3の場合と同様に、NF-κBの機能が抑制されていたが、MnSODの発現は阻害されていなかった。この結果から、M1ではNF-κB以外の分子もMnSODの発現を制御していると考えられた。現在、これらのクローンにおけるMnSODの発現誘導機構及びc-myc、E2F1によるROSの蓄積機構を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)