Project/Area Number |
13214067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
林 眞一 鳥取大学, 医学部, 教授 (50208617)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 発がん / 樹状細胞 / 皮膚 / 胸腺 / 免疫寛容 / トランスジェニックマウス / B16 / メラノーマ |
Research Abstract |
皮膚に過剰の色素細胞を持つトランスジェニック(Mgf-Tg, Hgf-Tg)マウスを作成し、皮膚の抗原捕食と所属リンパ節への輸送の機構をメラニン顆粒を抗原として解析する実験系を開発した。このシステムを用いて、皮膚の自己抗原は所属リンパ節に輸送されていることを明らかにした。腫瘍細胞由来の抗原も同様の経路で輸送されていると考えられる。 本年度の研究で、1)自己抗原は炎症等の刺激のない定常状態で、恒常的に輸送されていること、2)CCL19/CCL21ケモカイン欠損マウスでは、この定常状態での輸送には異常がないことを示し、活性化状態と定常状態では異なる機構で抗原が輸送されていることを明らかにした。最近、定常状態の輸送が免疫寛容を維持しているとの報告もなされ、発がん抑制、腫瘍排除にとってこの定常状態の抗原輸送機構は重要であることが理解されてきた。 皮膚にのみ色素細胞を増加させたTgマウスでは、末梢性の免疫寛容が成立していると考えられるが、本年度は、中枢性(胸腺内)免疫寛容が成立しているモデルマウスも作製した。エンドセリン3(Edn3-Tg)を皮膚と胸腺に発現させると皮膚のみならず、胸腺にも色素細胞が多数検出できた。この3系統のTgマウスでは、今のところまだメラノーマの自然発症は観察されていないが、今後も、自然発症の有無を観察するとともに、誘発実験も行い正常マウスとの差異を検討する。 また、腫瘍を移植して、その拒絶反応が抑制されていることを検討するために、B16メラノーマ腫瘍細胞株を選択し、MGF, Edn3に反応性に増殖しないことを確認した。今後、B16を.Mgf-Tg, Edn3-Tgに移植し、B16細胞の増殖、転移、マウスの生存期間等を指標に自己寛容の腫瘍抵抗性における機能を検討できるシステムが完成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)