POZ-Znフィンガー型転写制御因子の細胞増殖抑制作用の解析
Project/Area Number |
13214082
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
久木田 明子 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (30153266)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菖蒲池 健夫 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70336113)
久木田 敏夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (70150464)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | 破骨細胞 / 転写因子 / 細胞周期 |
Research Abstract |
Osteoclast zinc finger gene(OCZF)は筆者らが破骨細胞のcDNAライブラリーから単離した遺伝子がコードするPOZ-Znフィンガー型転写因子である。(1)OCZFの発現解析 マウスマクロファージ細胞株クローンRAW-Dでは、RT-PCR法では、OCZFmRNAの発現は、ODFやTNFαの刺激により上昇した。OCZFは、単核の細胞では核の一部分に局在するのみであるが、分化した多核の破骨細胞においては細胞質と核の両方に局在することがわかった。さらに、in situ hybridization法を用いてOCZFが組織中の破骨細胞において特異的に発現することが確かめられた。OCZFは増殖中の細胞にでは高い発現は見られず、破骨細胞のような分化した増殖能を失った細胞においては高い発現がみられた。(2)OCZF発現細胞の作製及びその解析 レトロウイルスベクター系を用いてRAW264.7にOCZF遺伝子を導入し発現させた。OCZF発現により著しい細胞増殖抑制が見られた。OCZFのクローンRAW-OCZFは、親株にくらべ細胞同士の接着は強いことがわかった。また、FACSを用いて解析した結果、RAW-OCZFは親株が持つインテグリンβ1、β3の発現には変化がなかったが、マクロファージ膜表面抗原であるMac-1やCD44の発現を失っていた。(3)OCZFの転写活性の解析 OCZFが関わるシグナル因子について、細胞周期制御因子cyclin-dependent kinase(CDK)インヒビター遺伝子p21,p27のプロモーターを有するレポータープラスミドを用いて、転写への影響を調べた。OCZFはこれら遺伝子の転写を強力に促進することを見出した。(4)OCZFターゲットベクターの作製 OCZFのゲノム遺伝子をBAC genomic libraryよりクローニングした。これらのcloneから、現在Cre-loxPのシステムを利用したconditional targetingが可能なベクターを作製している。転写制御因子OCZFは、細胞周期の進行を阻害し強い増殖抑制作用を有する癌抑制遺伝子であると考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)