発癌過程におけるコネキシン機能異常のメカニズム;細胞接着因子との相互依存性
Project/Area Number |
13214106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
山崎 洋 関西学院大学, 理学部, 教授 (90330399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90145566)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
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Keywords | コネキシン / ギャップ結合 / カドヘリン / 細胞間コミュニケーション / 子宮内膜癌 / Cx26 |
Research Abstract |
これまでの癌とコネキシンの研究から、コネキシン遺伝子は癌抑制遺伝子の一群である、と考えられる。しかし、発癌過程におけるギャップ結合異常の分子機構は未解明である。われわれは、ヒトの癌ではコネキシンの遺伝子変異は稀であり、コネキシン遺伝子発現異常及びタンパクの細胞内局在性異常が見られることを発表してきた。特に細胞接着因子との相互依存性を研究し、その異常が発癌にどのように寄与しているかを研究するのが本研究の目的である。 癌細胞でギャップ結合コミュニケーションが低下・欠乏しているメカニズムとしてコネキシンの細胞内輸送制御機構の異常を仮定し、E-カドヘリンがその制御にかかわっていることを示した。さらに、Cx26と相互作用するタンパク質をHeLa細胞のcDNAライブラリーから酵母two-hybrid法で同定し,これをAP26と名付けたAP26遺伝子は登録されている機能未知のUXT遺伝子と同一であった。AP26とCx26が細胞内で相互作用していることを免疫共沈法により確認した。また、Cx26が細胞膜に局在する細胞でのみAP26も細胞膜に存在した。ヒト子宮内膜細胞ではCx26とE-カドヘリンのみではなく、AP26も細胞膜局在性には相関関係があることが明らかになった。さらにE-カドヘリン、Cx26およびAP26が細胞膜に存在する細胞では、Cx26およびAp26がβ-actinと共沈した。 これらの結果は、Cx26にAP26と言う裏打ち蛋白がある可能性を強く示唆する。さらに、Cx26、AP26およびE-カドヘリンの細胞内局在性に相関性が見られることから、AP26がE-カドヘリンによる細胞接着を認識してギャップ結合を完成するためのdown-stream情報伝達を担っている可能性も示唆される。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)