アポトーシスにおけるミトコンドリア膜透過性亢進因子の同定とその分子機構の解明
Project/Area Number |
13216061
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 重臣 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70271020)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
|
Keywords | アポトーシス / ミトコンドリア / Bid / Bik / シトクロムC |
Research Abstract |
アポトーシスシグナル伝達機構においてミトコンドリアの膜透過性亢進現象は重要な役割を担っている。この膜透過性機構を解明する上で、1)ミトコンドリア膜透過性亢進因子の同定、2)Bcl-2ファミリーのミトコンドリア上のターゲット分子の同定、は重要な課題である。 1)ミトコンドリア膜透過性亢進因子の同定-X線を照射したラット胸腺より細胞質画分を調整しラット肝から単離したミトコンドリアと混和すると、ミトコンドリアからのシトクロムc漏出が確認された。この作用は正常胸腺の細胞質画分では認められなかった。FPLCを用いてこの因子の単離精製を行い、アミノ酸シークエンスにより蛋白質の同定を行った。その結果、本蛋白質は既知のBax, Noxa, P53AIP1とは異なる蛋白質であった。実際に、(A)本蛋白質のリコンビナントを作製して単離ミトコンドリアに添加したところ、種々のpro-apoptotic蛋白質よりも強いシトクロムc漏出誘導能を有していた。また、(B)X線照射後の胸腺細胞質から本蛋白質を免疫除去し単離ミトコンドリアに添加したところ、シトクロムc漏出誘導活性は消失した。さらに、(C)本蛋白質は正常状態では細胞質中にほとんど観察されなかったが、X線照射後経時的に細胞質含量が増加した。これらの結果は、我々が同定した蛋白質がX線誘導性アポトーシスのシグナル伝達において必須の分子であることを示唆している。 2)Bcl-2ファミリーのミトコンドリア上のターゲヅト分子の同定-Bcl-2ファミリーのうちpro-apoptoticに作用するBid/Bikに結合する蛋白質を免疫沈降法やyeast two hybrid法等を用いて探索した。その結果、Bid結合蛋白質として3種類、Bik結合蛋白質として1種類のミトコンドリア蛋白質を同定した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)