Project/Area Number |
13216110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
安田 純 国立がんセンター, 研究所・病理部, 研究員 (00281684)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 生体分子医学 / 腫瘍 / 細胞医科学 / 発生学・形態形成学 |
Research Abstract |
1)NLKによるβ-カテニン-TCF複合体の転写能抑制に関する検討 NLKによるβ-カテニン-TCF複合体の転写能抑制は必ずしも特異的ではなく、NLKによってp53やNF-κBなど他の転写因子も抑制されることを見出した。NLKによる転写抑制は何らかのリン酸化反応が関与すると考えられた。 2)NLKの転写共役因子の制御についての検討 NLKがCBPのC/H3領域を験管内でリン酸化しうることを確認している。また、C/H3領域をふくむHATドメインのC末の領域が欠失することによってNLKによる転写抑制が認められなくなることを観察した。 3)抗NLK抗体の作成 大腸菌を用いて組み換えNLK蛋白質を産生させ、精製後、同蛋白質を用いてウサギを免疫して抗NLK抗体を生成したヒト病理組織標本を用いた免疫組織科学染色においては更なる条件決定を行っている段階である。 4)細胞生物学的解析 テトラサイクリン耐性遺伝子プロモーターによって組み換え遺伝子が誘導可能な高分化型大腸癌細胞DLD-1細胞(DLD-1 Tet-on)を用いてNLKおよびその活性欠損型変異NLK(NLK-K155M, NLK-C425Y)を発現誘導する系を樹立した。細胞増殖能を解析したところ、NLKの野生型を発現させた株のみ増殖抑制が認められ、軟寒天培地を用いた足場依存性増殖能も低下した。 5)分子遺伝学的解析 ヒト大腸癌細胞株、脳腫瘍細胞株からゲノムDNAを抽出し、ヒトNLK遺伝子のPCR-SSCP解析を行ったが、病的な変異は認めなかった。 「まとめ」NLKはその機能がTCF/LEFのリン酸化を介したWntシグナル伝達系の抑制に留まらず、多数の転写因子の抑制的制御に関わっている可能性が高い。特にCBP/p300をはじめとする転写共役因子がその標的である可能性が示唆されているが、さらなる検討を要する。NLKのモデル動物における遺伝学的研究においてはNLKは分化誘導する転写因子の抑制的発現制御に直接または間接的に関わっており、哺乳類においても同様の機構が存在する可能性が我々の実験で示されたと考えられる。これらの転写抑制機能と細胞周期の関係や、NLKの発現と細胞の分化の抑制などの関連をこれから追究したい。また、培養細胞系ではNLKの発現依存性に増殖抑制が起こったが、この増殖抑制が生体内でも認められるのか否かも検討する必要がある。
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