非特異的免疫機構を利用した包括的な腫瘍特異的免疫治療の開発
Project/Area Number |
13218026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥9,100,000 (Direct Cost: ¥9,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥9,100,000)
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Keywords | 癌 / 生体機能利用 / 遺伝子 / バイオテクノロジー / 免疫学 |
Research Abstract |
本研究においては、腫瘍に対する自然免疫を促進することにより、最終的に効果的な腫瘍特異的反応を誘導することを目標としている。我々は、これまで、IL-18の遺伝子導入による局所的発現という手法が、その目的を達成するための効果的な方法の一つであることを発表してきた。平成l3年度の研究成果としては、まず、各種サイトカイン遺伝子の腫瘍局所での発現ベクター・システムの構築を目標として、in vivo eloctroporationの開発を進めた。内容としては、各種パラメーターの検索により、ほぼ最適な条件を得たので、それを用いた腫瘍治療モデルを立ち上げた(1)。また、この方法は、発現効率が高いので、局所発現だけではなく全身へのサイトカイン供給も可能であることを示し、それを用いた動物治療モデルでも有望な結果を見た(2)。そして、自然免疫から特異的免疫への橋渡しとなる樹状細胞の機能をサイトカイン遺伝子導入により制御できることも確認した(3)。この手法を用いてFlt3-L遺伝子をマウスの前頚骨筋肉内に導入すれば、長期間高濃度の蛋白発現を維持でき生体内で骨髄より樹状細胞を動員できることも示した(2001年9月、日本がん学会にて発表)。加えて、特殊な分泌経路を有するIL-18を効率よく発現するアデノウイルスベクターの開発にも取り組み、従来用いていたparathyroid hormoneのリーダー配列よりもIL-1 receptor antagonistのそれを用いるほうが、効率よく成熟型IL-18を発現できることを見出し、その方式をもちいたアデノウイルスベクターを実際に構築した(4)。IL-18治療モデルにはNK-T細胞よりもNK細胞が関与すること、a1pha-GarCerを樹状細胞にパルスし腫瘍内投与すれば強い抗腫瘍効果のあることについては、その結果をまとめた論文を投稿中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)