がん遺伝子産物ガンキリンを標的とする肝がん治療の試み
Project/Area Number |
13218065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 洋 京都大学, 医学研究科, 助手 (10335276)
東辻 宏明 京都大学, 医学研究科, 助手 (60281094)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | ガンキリン / がん遺伝子 / 肝がん / プロテアソーム / がん治療 / 造腫瘍性 |
Research Abstract |
すべての肝細胞がんで過剰発現しているがん遺伝子、ガンキリンは複数のがん抑制蛋白質のプロテアソームによる分解を促進していると考えられる。最近我々は、酵母2-ハイブリッド法により、ガンキリンに結合する蛋白質として2種類(GKBP1、GKBP2)を見出した。そこで、GKBP1あるいはGKBP2をもとに、ガンキリンの機能を抑制する物質を作成し、肝細胞がんの治療へ応用することを考えた。GKBP1は26Sプロテアソームサブユニット6(S6)であった。ガンキリンはフリーのS6及びプロテアソームの19S調節ユニットの構成成分としてのS6どちらにも結合した。しかし、19S調節ユニットのS6以外の構成成分との結合はみられず、この結合は特異的であった。S6の変異体を作成して解析したところ、C末端側の78アミノ酸がガンキリンとの結合に必要十分であった。抗腫瘍効果については解析中である。なお、培養細胞にガンキリンを過剰発現させたところ、S6とCDK4がガンキリンと複合体を作っていることが明らかになった。GKBP2も既知の蛋白質であるが、その機能は全く不明である。GKBP2の変異体を作成して解析したところ、C末端側の92アミノ酸がガンキリンのもつ造腫瘍性を抑制することが示された。そこで、HIVのTAT蛋白質、との融合蛋白質を作成し、培養細胞に添加したところ、短時間で細胞内に取り込まれ、ガンキリン過剰発現細胞の軟寒天中でのコロニー形成を抑制した。さらに、ヌードマウスに形成させた腫瘍内に融合蛋白質を注射したところ、腫瘍の増殖が一部抑制された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)