Project/Area Number |
13218082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
綿矢 有佑 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90127598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 惠淑 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (70314664)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
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Keywords | エチルニルシチジン / 固形がん / 化学療法剤 / RNA合成阻害 / 抗腫瘍薬 / SNP / uridine / cytidine kinase 2 / IFN |
Research Abstract |
我々の研究グループが開発した1-(3-C-ethynyl-β-D-ribo-pentofuranosyl)cytosine(ECyd)は、in vivoにおいて顕著な副作用を認めず、かつ低濃度で固形腫瘍に対し優れた薬効を有する新規抗腫瘍薬である。我々はこれらECydの作用機序を総合的に解明することでRNA合成阻害による抗腫蕩作用の分子標的を特定すると同時に新規抗腫瘍薬開発の新しい戦略を見出す事を研究目的とする。下記に今年度の研究成果を記する。 1.HT1080細胞、L929細胞を用い、タイプIIFNによってECydに対する感受性が変化するか検討した結果、タイプIIFNを前処理すると、ECydの殺細胞効果が増強された。この効果は、作用機序の異なる他の抗がん剤、ara-C、FUdR、GEM(gemcitabine)では認められず、ECydに特異的だった。このことは、ECydが他の抗がん剤とは異なる新しい作用機序を有して入ることを意味する。従って免疫系を間接的に活性化するIFNと、ECydの併用により、難治性の固形がんに対して有望な化学療法剤となると期待する。 2.ECydの代謝活性化酵素であるuridine/cytidine kinase 2(UCK2)をコードするuck2遺伝子におけるEcydの薬剤応答性に関与するSNPの解析を行った。Celera社およびNCBIデータベース間で認められた22箇所のSNPの箇所について、ヒト由来がん細胞のECydsensitive株およびresistant株の両細胞株間のgenotypeを比較したところ、これらSNPの中にECydresistanに関与すると考えられるものはなかった。また、遺伝子産物の質的変化に直接影響するexon-ihtron junctionおよびexon領域におけるSNPを探索した結果、exonにおいてアミノ酸変化を伴うcSNPとアミノ酸変化を伴わないsilentSNPが検出された。このSNPsがheteroであったことよりその関与に関して更なる研究が必要である。さらに、遺伝子の転写レベルを調節し発現に量的変化をもたらすpromoter領域の解析を行った結果、3箇所においてSNPが認められた。今後、培養癌細胞で確認されたuck2遺伝子のSNPについて、がん細胞の数を増やして解析を進めると共にSNPとpromoter活性との関係についても解析を行なう。
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