癌の放射線・化学療法におけるG-CSF使用後の増加顆粒球の早期減少メカニズム
Project/Area Number |
13218095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
小川 恭弘 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90152397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊博 高知医科大学, 医学部, 助手 (40153621)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 顆粒球 / コロニー刺激因子 / G-CSF / アポトーシス / 放射線療法 / 化学療法 |
Research Abstract |
癌の放射線・化学療法における顆粒球減少に対するrhG-CSF(recombinant human granulocyte-colony stimulating factor,ヒト顆粒球コロニー刺激因子)注射後の顆粒球増加後に引き続いて起こる、おびただしい数の顆粒球減少のメカニズムを解明することは、増大するrhG-CSF使用量の適正化および癌の放射線・化学療法における正常組織防護ないし癌治療の個別化・最適化の観点観点からも、非常に重要である。本年度の研究において、rhG-CSF刺激欠乏状態で予想される顆粒球アポトーシスの過程でのミトコンドリアの膜電位変化について解析し、rhG-CSF注射によって増加した顆粒球は、rhG-CSF注射を急に終了することによってアポトーシスを惹起することを証明した(Oncology Reports 8:1027-1029,2001)。すなわち、顆粒球を増加させた後で、rhG-CSF注射を突然終了するという現在のrhG-CSF投与法(突然終了法)では、おびただしい数の顆粒球がアポトーシスに陥っていることが判明した。 再発乳癌患者10例を対象として、放射線・化学療法後の顆粒球減少に対して、rhG-CSF注射の前後における顆粒球の変化を経時的に検討した。この結果、rhG-CSF注射により増加した顆粒球は、rhG-CSF注射を急に終了することによってアポトーシスを惹起することを証明した。すなわち、顆粒球を増加させた後で、rhG-CSF注射を突然終了するという現在用いられているrhG-CSF投与法(突然終了法)では、おびただしい数の顆粒球がアポトーシスに陥っていることが判明した。一方、rhG-CSF注射を急に終了せずに、プレドニン投与終了時と同様に漸減して終了すると(漸減法)、rhG-CSF投与終了に伴う顆粒球のアポトーシスはほとんど認めず、顆粒球の過剰なアポトーシスによる損失を防ぐことができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)