がん疼痛へのモルヒネ鎮痛効果と副作用出現の分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
13218148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
曽良 一郎 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参事研究員 (40322713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和彦 麻布大学, 獣医学部, 講師 (80263911)
福西 勇夫 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参事研究員 (80199257)
池田 和隆 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 主任研究員 (60281656)
岩橋 和彦 麻布大学, 環境保健学部, 教授 (00232695)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
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Keywords | オピオイド受容体 / 鎮痛 / モルヒネ / がん疼痛 / 遺伝子多型 / ノックアウトマウス / CXBKマウス / 耐性 |
Research Abstract |
モルヒネの鎮痛効果や依存、耐性などの副作用出現には個人差があり、臨床上、効果的ながん疼痛治療を妨げている大きな原因の一つである。そこで、モルヒネの標的分子と考えられるミューオピオイド受容体(μOR)遺伝子の変異とモルヒネの鎮痛効果や耐性などの副作用との関係を解析した。ヒトおよびマウスμORの塩基配列を解析し、新規遺伝子多型を明らかにした。μORの既知、新規遺伝子多型とがん疼痛患者におけるモルヒネ鎮痛効果との相関を検討した。さらに、μOR変異マウスを用いて、オピオイドの作用メカニズムの解明を行った。μOR欠損マウスを用いることにより、モルヒネに期待される鎮痛効果と身体依存などの副作用が、ともにμORによって担われていることが明確となった。一方モルヒネ耐性はμORの発現量が半減しても引き起こされることが示された。また、μORヘテロ欠損マウスと類似しているCXBKマウスでは、μOR遺伝子塩基配列における変異が見いだされた。これら結果により、μORがモルヒネの様々な作用において中心的な役割を果たすことが明確になり、μOR遺伝子多型がモルヒネ効果個人差の遺伝子メカニズムの一つである可能性が強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)