Toll-like Receptorに会合するMDタンパクの遺伝学的解析
Project/Area Number |
13226014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三宅 健介 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60229812)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | RP105 / MD-1 / MD-2 / Toll-like Receptor / LPS |
Research Abstract |
グラム陰性菌の膜成分であるリポ多糖(LPS)は病原体由来糖脂質の中でもっとも強力に免疫機構を活性化する。宿主であるヒトがLPSを認識するメカニズムについて我々は解析を進めている。これまで、LPSはToll-like Receptor 4(TLR4)と我々が発見したTLR4会合分子MD-2による複合体TLR4/MD-2によって認識されることを我々は報告している。本年はMDタンパクの機能解析を進め、以下の成果を得た。 1.TLR4/MD-2に類似している分子にRP105/MD-1がある。昨年度のRP105ノックアウトマウスに続いてMD-1ノックアウトマウスを作成し、その解析を行った。RP105欠損B細胞はLPS低応答性を示すが、MD-1欠損B細胞も同様なLPS低応答性を示した。MD-1欠損B細胞の細胞表面でのRP105、MD-1の発現を調べてみると、MD-1ばかりでなく、RP105の発現も検出できなかった。すなわち、MD-1がRP105の細胞表面への発現に必須の分子である事が明らかになった。 2.MD-2の機能解析としてlipid A誘導体を用いた実験を行った。Lipid IVaはLipidAの誘導体であり、マウスにはアゴニストとして、ヒトにはアンタゴニストとして作用する。この種特異的な薬理作用がTLR4によって規定されるのか、MD-2によって規定されるのか検討するためにマウスTLR4/ヒトMD-2のキメラ複合体を発現する細胞株を確立し、LipidIVaに対する応答性を検討したところ、ヒトと同様にLipidIVaは拮抗剤として作用した。この結果はTLR4によるLPS認識の微妙な特異性がMD-2によって影響されることを示しており、TLR4のエンドトキシン認識にMD-2が直接関わっていることを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)