感染防御を担う活性酸素生成型食細胞NADPHオキシダーゼ活性化の分子機構
Project/Area Number |
13226090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
住本 英樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30179303)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | 感染症 / 免疫学 / 蛋白質 / シグナル伝達 / 酵素 |
Research Abstract |
食細胞NADPHオキシダーゼは感染防御において極めて重要な役割を担うが、その酵素本体は細胞膜のシトクロムb_<558>である。本酵素の活性化には、特異的アダプター蛋白質(p47^<phox>,p67^<phox>とp40^<phox>:各々SH3ドメインをもつ)が刺激依存性に細胞質から細胞膜に移行してシトクロムb_<558>と相互作用する必要がある。私共はオキシダーゼの活性化機構を研究し、平成13年度は以下のような成果を得た。 (1)P40^<phox>は休止時細胞でp67^<phox>と会合している蛋白質であるが、この両者の結合は、新規なドメイン間(p40^<phox>のPCモチーフとp67^<phox>のPB1ドメイン)の全く新しいタイプの蛋白質間相互作用によるものであることを示した。P40^<phox>の役割は今まで不明だったが、PB1-PC相互作用によるp67^<phox>との結合を介してp67^<phox>とp47^<phox>の膜移行を促進させ、オキシダーゼ活性化を正に制御していることを明らかにした。 (2)p47^<phox>とp40^<phox>(オキシダーゼの調節因子)のN末領域に新規ドメインを見い出していたが(PX/PB2ドメイン)、更に、p47^<phox>PXドメインの3次構造を決定するとともに、PXドメインがphosphoinositides結合能をもつこと、p47^<phox>のPXドメインはp47^<phox>の膜移行およびオキシダゼ活性化に必須であることを示した。このように、p47^<phox>が膜移行してオキシダーゼを活性化するためには「PX/PB2ドメインによる膜リン脂質との結合」が必要なわけである。また、P47^<phox>のPXドメインのphosphoinositides結合能は、PXドメインがSH3ドメインと分子内結合することによって負に制御されていることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)