ヘリコバクター・ピロリVacA毒素の空胞致死活性機序
Project/Area Number |
13226097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平山 壽哉 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50050696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 洋平 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00313023)
八尋 錦之助 長崎大学, 熱帯医学研究所, 学術振興会・特別研究員
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | ヘリコバクター・ピロリ / VacA毒素 / 空胞致死活性 |
Research Abstract |
VacA毒素は、標的細胞に空胞を形成させ、死に至らしめる毒素である。我々はVacAが膜電位低下などのミトコンドリア障害を引き起こすことを報告した(Microb.Pathog.(1999))が、引き続いてミトコンドリアからのチトクロームCの遊離(EMBO J(2000))、アポトーシス(Infect. Immun.(2001))が他のグループから報告されて少しずつVacAによる細胞死の機序が明らかにされている。本年度は、「VacA結合によって惹起される空胞形成及び細胞死にいたる細胞内シグナル伝達の流れを明らかにする」ことを目指し、MAPキナーゼの一つp38のリン酸化とチトクロームCの遊離、それに関わる機能蛋白の関与、およびミトコンドリア障害によってもたらされるATPレベルの低下の影響などを調べた。 VacA毒素を作用させた細胞ではp38のリン酸化が亢進し、その程度は毒素の添加量に一致し、阻害剤SB203580の添加によって著明に抑制された。しかし、SB203580は空胞形成、ミトコンドリア膜電位低下およびチトクロームCの遊離に影響しなかった。一方、Bcl-2 famiyの一つであるBadとの関与を示す成績を得、その可能性を追求している。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)