樹状細胞と微生物の相互作用による自然免疫系の活性化とその調節機構の解明
Project/Area Number |
13226112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小安 重夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90153684)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | 樹状細胞 / マクロファージ / NK細胞 / リステリア / rag-2ノックアウトマウス / γc鎖 |
Research Abstract |
抗原提示細胞によるIFNγ生産に欠陥を持つために極めて微生物感染に対して感受性が高いγcとrag-2のダブルノックアウトマウスをレシピエントとし、樹状細胞やマクロファージ等の抗原提示細胞、あるいはNK細胞を移植した後にリステリア(L.monocytogenes)の感染を行い、抵抗性の回復を検討した。その結果、どちらの場合にも野生型の細胞を移植した場合には抵抗性の回復が見られたが、IFNγノックアウトマウス由来の細胞を移植した場合には抵抗性の回復は見られなかった。次に、野生型マウス(1)、自然免疫系は正常に機能すると思われるrag-2ノックアウトマウス(2)、rag-2ノックアウトマウスから、抗アシアロGM1抗体の投与によってNK細胞を除去したマウス(3)、IFNγの受容体の欠損マウス(4)、γcとrag-2のダブルノックアウトマウス(5)のリステリア(L.monocytogenes)の急性感染に対する抵抗性をLD50の比較によって検討したところ、(1)=(2)>(3)>>(4)=(5)という結果が得られた。以上の結果から、抗原提示細胞由来のIFNγもNK細胞由来のIFNγも自然免疫において機能することが証明された。一方、NK細胞を除去したrag-2ノックアウトマウスが、IFNγの受容体の欠損マウスやγcとrag-2のダブルノックアウトマウスに比較してリステリア感染に対する抵抗性が高いことから、感染抵抗性の付与という点からは抗原提示細胞由来のIFNγがNK細胞のそれを凌駕するものである可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)