補助シグナル分子による宿主免疫応答の活性化および鎮静化
Project/Area Number |
13226119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
安部 良 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (20159453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 素子 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (30318232)
原田 陽介 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (20328579)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | 補助シグナル / T細胞活性化 / AILIM / ICOS / CD28 / Th1 / Th2分化 |
Research Abstract |
1.AILIM刺激はCD4陽性T細胞に優位にアポトーシスを誘導するために、AILIM刺激後のT細胞集団はCD8陽性T細胞が優位になること、メモリーT細胞とナイーブT細胞に対して異なる作用を有することが明らかになった。 2.抗AILIM抗体は抗原特異的抗体産生を有意に抑制し、これらのマウスでは胚中心B細胞の数が減少していることが明らかになった。 3.Th1型反応によりGVH病様の免疫抑制が起こる急性GVHRと、Th2型反応が優位に起こり自己免疫疾患のモデルでもある慢性GVHR反応誘導時に抗AILIM抗体を投与すると、慢性GVHRは抑えられ、逆に急性GVHRは増強されることを明らかにした。これらのことは実際にAILIMシグナルが生体内におけるTh1/Th2のバランス維持に関与している可能性を示唆するものであり、非常に興味深い。さらにOVA特異的TCRトランスジェニックマウスの脾臓細胞を抗AILIM抗体存在下に刺激すると、IL-4産生細胞の割合が減少することが見出された。 4.AILIM遺伝子ノックアウトマウスにNippostrongylus brasiriensisを感染させる実験を行っている。現在解析中であるが、ノックアウトマウスではIgE産生が抑制される傾向にあり、AILIM刺激がTh2反応に関与していることが示唆されている。 5.CD28分子の細胞内ドメインにはPI3 kinaseとGrb2が結合するYMNMという配列があるが、AILIM分子の細胞内ドメインではYMFMとなっており、PI3 kinaseは結合出来るが、Grb2は結合できない。YMFMをYMNMに変異させた分子を作製したところ、IL-2産生能が有意に上昇することが観察されたことから、AILIM刺激がCD28に比べIL2産生を誘導能が低いのはこの配列の違いが一因である可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)