様々な高濃度混相重力密度流の汎用数値モデルの構築とそのモデル定数の同定
Project/Area Number |
13650571
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
JHA A・Kumar (AKHILESH Kumar Jha) 九州工大, 工学部, 助手 (00304858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 壽一郎 九州工業大学, 工学部, 教授 (20192916)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 密度流 / 重力密度流 / 表層流 / 下層密度流 / 固液混相流 / 数値シミュレーション / LES / Smagorinsky Model |
Research Abstract |
重力密度流は浮力と慣性力の微妙なバランスの基に成立つデリケートな流動現象であるため、その流動特性を十分な精度で再現できる数値モデルはいまのところ存在しない。このため、様々な重力密度流現象を一括して再現・予測できる汎用的な数値モデルが強く望まれている。 本研究は、様々な流動形態を取る重力密度流現象が各々異なった手法を用いて再現・予測されている現状を踏まえ、高濃度混相重力密度流の汎用数値モデルの構築とそのモデル定数の同定を目的としたものである。ここで言う汎用性とは、(1)複雑な形状を有する境界面上の重力密度流を再現できること、(2)流動層から境界面上に浮遊物質の沈降堆積が生じるような非保存性の混相重力密度流の流動特性を予測できること、(3)重力密度流の形態として、連続的な流入状態で発生する先端部と後続部から構成されるプルームと瞬間的な流入状態で発生するフロントのみから構成されるサーマルがあるが、これらのいずれに対しても適用できるということである。当該年度で得られた成果を以下に列挙する。 (1)乱流モデルに基づく汎用モデルの構築:計算効率と予測精度を考慮して、Large Simulation Model(LES)を用い、SGSモデルとしてはSmagorinskyモデルを用いた。混相モデルとしては濁水重力密度流現象が一般に高濃度の浮遊微細粒子によって形成される事実を踏まえ、オイラー型モデルを採用した。以上の構成要素からなる2次元シミュレーションモデルを構築したが、条件によっては計算を長く続けると計算が不安定になることが判明したので、SGSモデルと数値計算法の見直しが必要である。 (2)Flux-Difference Splitting(FDS)に基づく汎用モデルの構築:乱流モデルに基づく汎用モデルは計算に膨大な時間を要するので、計算領域が大きい場合にはLESでも対処できない場合がある。そこで、FDSを用いて、流動層から境界面上に浮遊物質の沈降堆積が生じるような非保存性の高濃度固-液混相重力密度流を対象とした層平均重力密度流数値モデルを新たに構築し、濁水重力密度流に適用し、実験結果との比較検討を通じ、その予測精度を明らかにした。 (3)代表的な重力密度流である表層流、下層密度流および濁水流に関する実験を行い、乱流モデルに基づく汎用モデルではモデル定数の同定に不可欠な実験データの収集およびFDSに基づく汎用モデルでは重力密度流フロントの先端での境界条件の算定を行った。具体的な算定結果は、表層流ではフロントの先端での内部Froude数と移動速度および流動層の流速と密度分布、下層密度流では流動層内の流速および密度分布、濁水流ではフロントの先端での内部Froude数と移動速度および浮遊粒子量と堆積粒子の空間分布形状である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)