トランスジェニックマウスを用いた遺伝性筋萎縮性側索硬化症の発症機序に関する研究
Project/Area Number |
13670649
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
真邊 泰宏 岡山大, 医学部附属病院, 講師 (30325112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 悦朗 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (70219468)
永野 功 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (80335603)
阿部 康二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20212540)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 酸化ストレス / アポトーシス / トランスジェニックマウス / ミトコンドリア |
Research Abstract |
ALS発症者の5〜10%は家族性で、1993年以来第21番染色体長腕上のCu/ZnSOD遺伝子に点突然変異が続々と発見され、ALSの原因としてフリーラジカルの役割が注目されている。フリーラジカルの脊髄神経細胞への影響を検討する目的で、ラット腰髄培養神経細胞において、グルタミン酸、フリーラジカル(NOC18,peroxynitrite)を添加し、TUNELの免疫染色を行いimmunoreactivityを検討した。その結果、前角細胞において24、48時間後にTUNEL陽性細胞数の割合はグルタミン酸添加群、フリーラジカル添加群で有意に増加し(p<0.05)、染色強度も増加した。また、glutamate receptor (AMPA/kainate) antagonist、NO inhibitor、free radical scavengerの効果が認められた。ラット腰髄培養神経細胞死の1つとしてアポトーシスが関与していることが示唆された。そして、グルタミン酸添加、フリーラジカル添加により前角細胞におけるアポトーシスの過程が促進された可能性が示唆された。 また、変異SOD遺伝子導入マウスモデルにおいて発症前よりDNAの傷害を示す8-OHdGの増加、生存シグナルであるAktやDNA修復酵素であるredox factor-1の減少を認めることが出来た。発症前よりエネルギー産生の場であるミトコンドリアの機能が低下している事、運動ニューロンの生と死のシグナルがアンバランス(生のシグナルが減少し、死のシグナルが増加)になっている事が明らかになった。 このようにALSの病態にはグルタミン酸やフリーラジカルが関与し、運動ニューロン死のメカニズムを分子レベルで徐々に明らかにすることが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)