Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究は「図書館自動化&電子化(Library Automation & Digitization LA&D)」の観点から図書館蔵書の電子的検索機能を実現することが大きな狙いである特に従来の電子図書館化の流れの中で忘れられがちであった図書目録カードを画像化し,Webによる検索を可能とすることにより,遡及入力の完了を待たずに全ての蔵書の検索を実現することに重点をおいている. 本研究によって開発された目録カード検索システムにおいては,図書館内にある目録カードと同等のインターフェースを採用した.すなわち,目的の目録カードを検索するためには大きく,所蔵学部→和書・洋書の区分→目録ボックスの選択→見出しカードによる位置の見当づけ→目的カードの検索という手順を踏む.本研究においては簡単なキーワード検索機能を導入することにより,目的のカードの位置を推定し,それに近い目録カードを表示する機能を実現した. 蔵書検索の質をさらに向上させる1つの手段としてRFID(Radio Frequency Identification)技術を利用した蔵書管理手法がある.これはICチップとアンテナからなるラベル状のタグを蔵書に貼付することにより,近距離から非接触で蔵書識別を行うことを可能とする技術である.本技術と図書目録カード検索システムを統合的に用いることで,利用者は目的の蔵書の識別情報などを入手するだけではなく,その位置やその利用状況などの情報を多角的に入手できるようになる. 更に,RFIDタグによるICカードを利用者カードとして採用することにより,更に高度な検索機能が実現できる.たとえば,利用者が館内である蔵書を閲覧した際,書架に組み込まれたタグリーダが蔵書の取り出し・返却と,その利用者の識別を同時に行うことにより,蔵書の利用頻度情報のみならず利用者の興味情報なども自動的に収集できる.これらの情報を利用することにより,蔵書の利用頻度を考慮した購入ができる.また,新しく購入された蔵書に関する情報を,それに興味を抱くであろう利用者に提供することもできる. 本研究においては,このような将来の電子図書館時代における高度な蔵書検索機能や利用者支援機能に関しても基本的な考察を行った.
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